2017年8月13日日曜日

(第8回研究会)立教大学異文化コミュニケーション学部主催公開講演会 2017.11.25.

【日時】
20171125日(土)14:0018:00 【予告】

【場所】
立教大学池袋キャンパス 教室は未定(10月以降に決定)

【テーマ】
宗教の再創造―人間の精神性の根源を考える(仮題)

【概要】
 現代は不安な時代である。我々の生きる日本社会は見えざる不安に満ち、また不安は形あるものとして確実に具現化している。すでに人口の激減が始まり、高齢化社会、縮小経済が本格化している。ここで優れた政治的、社会的ヴィジョンがあれば不安はかなりの程度に軽減されよう。だが実際には抜本的改善への妙案は何もなく、すべてはかなわぬ夢である。声を大にして叫んでも現実は遅々として動かず、未来の扉は閉じてしまっている。こうした時代では当然人々は内的な、スピリチュアルなものに救いを求める。そしてあたかもそれを裏付けるかのように、意識調査によれば、ここ数年スピリチュアルなものへの関心が大きく高まっている。
だがそれでは宗教そのものはどうなのか。宗教はその期待に応えているのか。答えは否定的である。戦後日本において何度か宗教が台頭した時代があった。終戦直後の混乱期、60年代後半の高度経済成長期、そして80年代末のバブル期である。だが現代日本において宗教は嫌悪すべき存在でしかない。これはオウム真理教事件の影響もあるが、その結果人々は心を閉ざして、ひたすら日常の小さな幸福の中に埋没しているかのように見える。宗教はかつての活力を失い、忘れられようとしている。新宗教はおろか、既存宗教でさえも。仏教は無残な葬式仏教に堕落し、またキリスト教は結婚式のファッションと化した。
対照的に、世界に眼を向けるとイスラームの台頭がある。ここでは宗教は大きな役割をはたしているかのように見える。だがほんとうにそうなのか。その背後に救いようのない政治的、経済的、また文化的破綻が存在しないだろうか。この破綻はグローバリゼイションによって世界中に拡大しつつある。そしてそれが台頭の理由であるとすれば、けっして幸福な役割ではない。イスラームはその成立において革新的な教えであった。だが現在では原理主義的傾向のみが注目され、常にテロリズムと同一視される。そうした時代背景なのだ。
以上は目に見える形での宗教の現状であるが、さらにその奥には我々の中で起きているより深い人間存在の変容と精神の危機があるように思われる。かつては、政治・経済・文化の行き詰まりに対して救いを授ける宗教・思想が登場することがあった。だがいまや状況はより複雑である。今日、人間社会を取り巻く問題は、生態環境やヴァーチャル・リアリティーを含む、より深い次元にまで達している。地球の生態環境を破壊する張本人が種としての人間であったことが暴き立てられ、「人新世」という地質年代が新たに提唱された。他方で、来るべき人類の絶滅を視野に入れて、人間が電脳空間に移住し、身体を持たない不死の意識体の出現が技術的に模索されている。こうした人類を取り巻く状況を視野に入れるならば、人間による超越性を含めた思想としての宗教について、その根源に遡って今一度考える時期に来ていると考えられる・・・
宗教は何故発生したのか。その根源とは何なのか。これまでどういう役割をはたしてきたのか。ひるがえって、現在ではどうなのか。はたして宗教は正常に機能しているのか。人間の精神生活にとって役立つ存在なのか。すでに形骸化し、堕落しているのではないのか。宗教は現代人にとって本当に必要なのか。もしそうだとすればどうあるべきなのか。どうすれば宗教は本来的なものとして再生できるのか。このシンポジウムにおいて現代の宗教に根源的な批判を加え、その本質と役割を考察して、未来への道を模索したい。
このシンポジウムは5人のシンポジストの発言とディスカッションにより進行するが、前回と同様に学生の参加を歓迎する。また本学内外の一般参加者へも開かれたものとする。

【プログラム】
I.  趣旨説明  実松克義(立教大学名誉教授)
      加藤之(東京基督教大学准教授、立教大学兼任講師)
      平林二郎(大正大学綜合佛教研究所・研究員)
(休憩1)
II. 3 小村明子(上智大学アジア文化研究所客員所員)
      佐藤壮広(立教大学兼任講師、宗教情報センター研究員)
      奥野克巳(立教大学異文化コミュニケーション学部教授)
(休憩2)
III. シンポジストによる討論
(休憩3)
IV. 学生・一般参加者からの質問に答える
司会:実松克義(本学名誉教授)
    細井尚子(本学異文化コミュニケーション学部教授)


【その他】
参加費:無料
事前申し込み:不要

【問い合わせ先】
立教大学・学部事務4課 異文化コミュニケーション学部担当(03-3985-4824

あるいは;
・奥野克巳 katsumiokuno[アットマーク]rikkyo.ac.jp 
・佐藤壮広 callsato[アットマーク]gmail.com
*スパムメール対策のため、[アットマーク]を@に代えてください。




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